千葉県千葉市の加藤歯科・歯科医・歯医者では審美治療 ・メタルフリー治療・矯正治療 ・歯周病治療・インプラントの治療を行っております。
2017.04
2010年に初めてバイオレゾナンス学会に行ったときのネタがVol.27、ひとこと34にあります。6
歳の女子が、喘息(ぜんそく)がひどくこのままじゃ小学校の普通クラスには行けないから何とか
して欲しいとある医院に来院します。ゼロサーチで調べてみるとノドに金属が蓄積しているようで
す。それを漢方薬でデトックスしたら喘息が治癒したという話です。まあ、普通の世界の人には眉唾
モンですけど、バイオレゾナンス的にはごく普通にある話です。(笑)
ちょっとビックリな話です
が、これは「ある日あるところで、喘息がデトックスで治りました」と
いうケースレポートに過ぎません。「漢方薬」が「魔法の杖」に変わっ
ても同様です。皆さんも近頃はEBM(Evidence-Based Medicen)という
単語を耳にするでしょう。さっきの喘息の女の子の話はEBM的評価で
は「1つの症例報告」で、信頼の序列は下から2番目です。一番下は「意
見」「噂」ですけど・・。これが10症例集まって1ランク上がります。
それでもキチンと統計的に有意差がないとほとんど相手にされません。
喘息が治癒して普通の小学校に通っているのは事実ですけどね。
薬などの有効性を調べるのに一番信頼されているのが二重盲検法で
す。過去に何回か二重盲検法の話は出てきたかもしれませんが、ある薬
の効能を調べるために、患者も医者もどちらが本物か偽物かわからない
ようにして処方し、結果を調べる方法です。右のグラフは痛み止め薬
(Naproxan)の結果です。患者さんに「これは痛み止めの薬です」とい
う「情報ナシ」の場合、患者さんが感じる痛みの程度はNaproxan投与
の場合は赤い点線です。ニセ薬を同様に与えると青い点線です。何も言わずにもらったワケのわからない薬ですから、当然ですが効いてません。しかし、医者から患者さんに「これは痛み止めの薬です」という「情報アリ」の場合、 ホントの薬は黒の実線のように患者
さんの痛みは減っていきます。しかし、ニセ薬を同様に与えても(緑の点線)効いてしまうんです。
これが有名なプラシーボ効果です。このプラシーボ効果を排除する方法が二重盲検法です。薬にはこ
の方法が使えるけど、治療法(技術)に関してはちょっと違うな?とも思うんですけど、EBMが基
本とするのはこの考え方です。ゼロサーチは治療者の技術なり人格なり、人間が絡む機械なので、使
う人が変わると同じ結果が出ません。だから、薬と同じ土俵で評価されることは今後も不可能で
す。今までそういう「怪しい系」の世界を渡り歩いてきた私にとって、今回の顎顔面矯正のセミナー
は良い意味で「別次元」です。このセミナーを主宰しているのは鹿児島大学矯正科の元助教授で、今
は鹿児島で矯正の専門医として開業している先生です。子供しか診ないようで、通常「矯正歯科」で
使うマルチブラケットを使う年齢までは診ません。ターゲットは5歳から12歳ぐらいまでです。我々
が学部の学生の時に矯正科に入局したので、2学年上の人です。私は大学を出て5年間歯周病の医局
に残っていたので、同じ建物にいたんですけど、残念ながら矯正科とは関連のない世界に居たからほ
とんど面識はありません。矯正の学生実習の時にチラッと見てもらったかもしれない程度の関係で
した。2年ほど前に岐阜で同窓生が講師として呼んだ勉強会に新幹線に乗って聞きに行きました。非
常に面白く、夫婦で東京8日間(4ヶ月)のセミナーに参加するつもりだったんですが、私の福岡矯
正セミナーと重なり、まずは家内だけ行ってもらいました。今現在で数名の患者さんを治療してい
ますので、私が受講する必要なかったなあ・・と思いつつ3月からの講義を受け始めました。しか
し、その講義内容はすべてEBM的に完璧な最新の論文から組み立てられた内容で、去年家内が受け
た時と数ヶ月しか違わないのに、引用する論文が一部違うというスゴさ。さらにはその論文もEBM
的に上位の論文です。講義を受けているのは、数名は矯正専門医もいますが、大半は普通の開業
医。彼らが確固とした理論武装をしておかないと、まわりの矯正専門医から文句言われることもあ
るでしょう。ですから、治療方法がEBM的に完璧じゃないといけないわけです。講師のサポートと
してはそれぐらいしかできないわけですけど、その徹底した態度に感銘を受けました。まあ、たぶん
私の中の奥深いところでは怪しい系よりもこっちの方が好きなんだろうなあと思います。だからゼ
ロサーチが動かないんでしょう・・・。(笑)
テキストに書いてある内容はある意味で衝撃的です。
論文を取ってくる雑誌は幅広く、内科、小児科、喘息、アレルギー系、当然矯正もですけど。まさに
インターネット時代の検索技術に裏打ちされたセミナーなんでしょう。冒頭に喘息のことを書いた
のは喘息関連の話がけっこう出てくるんです。
1,気管支喘息は病因として上気道と口腔咽頭の狭窄
が関与している可能性がある。2.喘息女子の中顔面は低く、鼻翼幅が広い。3.喘息による吸入
ステロイドを使用している子供の歯列弓は狭窄している。などなど・・。結論的にはこの上顎拡大装
置を使用すると非常に治療効果が高いようです。でもまあ「歯医者が喘息を治療する・・」なんて言
えませんけどね。(笑)
喘息はあまり目立つ病気ではありません
が、多くの方が亡くなる病気です。発作が起きて、救急車で搬送さ
れることも度々です。そのほか、この上顎拡大装置を使って効果の
ある疾患は、小児のアトピー、おねしょ、睡眠障害(寝相の悪
さ)、いびき、難聴、花粉症などのアレルギーです。当然ですが歯
列不正も大きく改善されます。大人の身体になってから歯列矯正を
する場合は小臼歯を4本抜歯することが多く、その結果、噛み合わ
せが上手くできないという話は何度も書きました。これから4ヶ月
にわたり、セミナーを受けてきます。たぶん相当感化されるような気がします。
私の歯医者としてのスタートは歯周病でした。歯周病専門医ですが、歯が無い部分への対応として
コーヌスクローネ義歯、インプラントを導入しました。しかし、インプラントを多数使う中で、噛
み合わせの問題が出てきて、噛み合わせ(K-7)の研究になりました。ほぼ同時に口腔内金属の問題で
家内が死にそうになりました。原因不明の疾患であり、EBM的にはステロイドによる対症療法しか無いと言われました。素直にお医者さんの言うことを聞いていれば、家内は死んでいたでしょう。
もしかしたら新しい奥さんをもらって、ルンルンしていたかもしれません。(笑)
小学生から高校まで、教科としての国語の出来が悪かったことは以前に書きました。小さな子供
の頃に読み聞かせをしてもらっていないことに起因するのかもしれませんが、自分で本を読まない
子供でした。高校の剣道部の連中は読書家が多く、そのころに小学生が読むような本を文庫で読ん
でいました。文章を読まなければ作文もできす、遠足をネタにして書くべき作文は私のは単なる「行
程表」でした。文字が繋がって文になり、文が集まって文章になり、意味の繋がっ
た文章が集まって作文なり論文になるんでしょう。出来上がった作品にも優劣があ
り、芥川賞を取れる作品あれば、うちのニュースレターもあります。下手な私が書
いても稀に良い出来の作品があり、単に頭から無理矢理絞り出したままの文字の羅
列になることもあります。それでもなんとか良い文章を書きたいと思い、セミナー
に通ったりしましたが、なかなか上手にならず現在に至っています。たまたま「書
く力」という本を読みました。あの池上さんと読売新聞の「編集手帳」を書いてい
る竹内政明さんの対談です。技法の話あり、読者心理の話あり、非常に面白いので
すけど、こういうモノを読むと文章を書く手が止まってしまいます。
私は家から一番近い千葉大学教育学部付属第一小学校に入学しました。千葉県庁
の近く、今は千葉県立図書館のある場所に建っていました。いろいろと親の思惑もあったんでしょ
う、試験を受けて入学しました。しかし、2年生の時に学校が今の千葉大学のある西千葉キャンパス
に移転してしまい、バス通学になりました。付属小には世間一般からすると「良い先生」がいたよ
うです。教育実習生を指導し、年に2回ぐらいは他の学校の先生が授業を見学に来ました。中でも数
年間担任だった国語の先生は「名人」だったらしいんですけど、授業を受ける学生(私)のレベル
が低かったんでしょう、全く教育効果はありませんでした。中学も付属中なんで、それなりの「良い
先生」に教わっていたんですけど、試験とかそういう面での教育効果はありませんでした。まあ、国
語教育の効果を「試験」で評価しようとすることに疑問を感じますけどね。ヒガミです。(笑)国
語に関しては全く「教わった」感がありませんが、ただ一人、高校3年の時の数学の先生には感謝し
ています。数学の出来が良いとか悪いとかそういうことに関係無く、良い授業だったなあと思って
います。この先生に教わった学生は私の同学年だけでも何人も数学の教師になっています。
学校教育に意味が無いとはいいませんが、それが高校入試、大学入試のためのモノであると思っ
ていると、いつか深い喪失感を味わうでしょう。4月は新学年のスタートです。これをお読みの方の
中にもお子さんの受験で大変だった方も多いでしょう。希望の学校に入れた方、おめでとうござい
ます。入れなかった方はちょっとだけ残念でした。でも、それで人生が決まるわけじゃありません。
たんなる曲がり角。たとえ東大文一に行って、主席で財務省に入っても、いつかは出会う曲がり
角。(笑)不公平に思えるぐらい「曲がり角」に多く出会っているように見える人がいるのは事実で
す。でも、本人はそれを「曲がり角」と思ってないこともあります。痛みの強さにはモノサシがあり
ません。痛みに鈍感な人は幸せなのかな?運の善し悪しも自分でコントロールできません。SEKAI
NO OWARIという若者に人気のバンドがあります。メンバーの一人が中学受験に失敗して「これで
『世界の終わり』だと思った」ことからバンド名になったと聞いたことがあります。中学受験って、
まだまだ幼い小学生がすべてのエネルギーを使ってまでするべきことなんでしょうか?と、言いつ
つ、ウチの子供にもやらせちゃいましたけど・・・。人間万事塞翁が馬。
『良い大学に行って、良い会社に入って、60歳まで働いて、定年を迎え、死ぬまで年金をもらっ
て安泰な生活を送る。』 設問1:上の文章の間違いを正せ。
入社試験でこういう設問があったら面白いなあ。今の小学生でも、間違いを指摘できるでしょ
う。 さらに、「良妻賢母たる女性と結婚し」ってのを加えたら、もう大変。
もしも「結婚試験」と呼ばれるモノがあったら、面白いですね。どんな科目が必要?男性と女性
で科目が違ったら「差別」ですよ。勤務先、年収、学歴、見た目はどういう風に評価しましょう?
身長、体重もチェック項目ですよね。「良妻賢母」って数値化できるんでしょうか?「良夫賢父」で
すね、男性は。家事の能力も数値化しないといけないね。料理は?「ABCクッキングスクール卒
業」って、最終学歴ですかね?(笑)掃除は?「ダイソン持ってます!」とかね。年齢はどういう風
に評価できるでしょう?若い方が得点が高いんですかね??「結婚試験」って、資格試験かな?それ
とも選抜試験かな?もしも試験に合格したら配偶者をゲットできるんですかね?それとも兵役免除
試験なのかな???(笑)
試験の最後は「未来の配偶者へのラブレターを書きましょう!」・・・。
なんだよ、結局は国語の試験じゃないか!(笑)