千葉県千葉市の加藤歯科・歯科医・歯医者では審美治療 ・メタルフリー治療・矯正治療 ・歯周病治療・インプラントの治療を行っております。
2008.2
院長 加藤昭浩
趣味とは「人間が余暇に好んで習慣的に繰り返しおこなう事項やその対象のこと。」辞書には
そういう風に書いてあります。私の定義では「趣味」とは「実生活に寄与することのない、ひた
すら消費消耗するもので、一人でやっても複数でやっても楽しいモノ」です。生活に根ざすこと
のない、いわゆる「道楽」。そういう観点からして自分が「趣味」をもっていないことに気付い
たのは3年ほどまえでした。
一般に「趣味」と呼ばれるものはいろいろとやっています。料理、石鹸、ビール、パソコン、読
書、ちょっと前までの海釣りなどなどです。料理は気晴らしにはなるし、美味しいモノを作って
食べるのが好きだけど、普段の生活に根ざしてしまっていて「趣味」というよりも「生活」の一
部。数年前までの海釣りは道具にもお金を掛けたし、高いお金を払って船を仕立てていました。
水曜の朝の4時には出かけ、午後3時頃に帰宅。そのまま夕飯に間に合わせるべく、台所に立
ち、釣ってきた魚を捌き、お造りに仕立てるんです。夕御飯で家族が美味しそうに食べるのを見
て、気分的に満足はするものの、一日が過ぎれば体重は3キロほど減り、目の周りに「クマ」。
ゲッソリです。海が常に「釣り日和」であることはなく、冬場のヒラメ釣りなどほとんど最初か
らゲーゲー状態で、まさに苦行です。結局、私を誘って一緒に行ってくれていた技工士さんが行か
なくなって、自分一人では行かなくなりました。ビールは趣味とい
うよりも日常必需品だし、パソコンは半分以上は仕事。読書も習
慣のようなものです。
中高年男性は趣味としてゴルフ、麻雀、釣り、囲碁のうちのどれ
かを選ぶ人が多いようです。ゴルフは医局時代に鹿児島でかなりや
りましたが、ストロークプレーの競技性があまり好みでなく、金
銭を賭る輩もいて好きになれませんでした。しかし、一緒にラウ
ンドするメンツが面白かったのでけっこうラウンドしました。麻
雀はゲームとしては大好きです。しかし、賭博としての麻雀にハ
マった親族がいるためにそのトラウマが残っていて家族麻雀以外
はやりたくありません。結局、釣りが一番好きな遊びです。子供
の頃の千葉港でのハゼ釣り、父親と通った房総一帯の釣れない釣り、鹿児島で瀬渡し船を使って
の本気の磯釣り、千葉に帰ってきてからの船を仕立てての漁師のような釣りと、魚釣りはかなり
本気でした。でも、釣った魚を食べることに夢中になるころから「趣味」じゃなくなってしまい
ました。料理と釣りが合体したのは鹿児島に行ってからです。鹿児島では刺身にして食べること
ができる魚が釣れました。自分たちで釣った魚は新鮮で美味しくて、宴会をしながら酒を飲むの
が楽しみでした。最初の頃は釣っても自分たちで上手く捌くことができず飲み屋に持ち込んでい
ました。そのうち私が慣れないながらも捌いて刺身にしたところ、当然釣りに行くたびに何か
釣ってくるので、徐々に上手くなり、たいていの魚は捌けるようになりました。この技が役に
立ったこともあります。家内の妹の結納で大分の実家に行ったとき、新郎一族が佐賀関で釣れた
立派な真鯛を持って家に来たのです。妹と家内は着物を着ているし、もともと魚は
捌けません。両家の母親達もできるにはできるでしょうが、当日は着物を着ていま
す。その日は休日で魚屋に持っていくのも大変だし・・。ええっ?!俺がやる
の??いいんですか、やっちゃって(笑)。本当に見事な真鯛で、身も締まってい
て捌きやすかったし、味も絶品。これも日頃の魚釣りのおかげです。
要は、釣りと「料理」が連続するから問題なのです。魚釣りが好きであることは 間違いないので食べることと釣ることを分離すれば「趣味」になる。つまり食べない魚を釣れば 「趣味」になることに気付いたのです。いわゆるゲームフィシィングです。昔からあるヘラブナつ りはこれの極致です。釣りは「フナに始まりフナに終わる」とも言いますけどね。確かにフナは 子供の頃にやったけど、ヘラブナ釣りは動きが無くてまだちょっと爺臭いかな(笑)。たぶん、 これにのめり込むのはもうちょっと先でしょう。ヘラ以外のゲームフィッシングは山に入って渓 流釣りか沼でのブラックバスです。一人でやりたいと思っているので、渓流はちょっとあぶな い。近頃はクマが多いし、遭難したらそれでアウト。ブラックバスはゲームとしては面白そうだ けど、評判良くないし、なんだか悪いことをしてるみたいな気になる。そうだ!!管理釣り場で ニジマスを釣る。管理釣り場とはニジマスやヤマメ、イワナなどの泳いでいる釣り堀です。渓流 の一部を堰き止めているタイプもあり、自然の池をそのまま利用したタイプもある。釣り方はル アーで釣る方法とフライ(疑似餌)で釣るフライフィシィングがあります。ルアーは簡単に投げる ことができるが水中でのルアーの動きで魚を「その気」にさせなくてはいけないわけです。簡単 そうで意外と難しい。一方、フライフィッシングもなかなか奥の深い釣りです。フライフィッシ ングには3つの楽しみがあると言われています。当然ながら一つは釣ること。二つめはフライ (疑似餌)を作ること。いろいろな材料を使ってエサとなるムシを再現するわけです。
こだわる人は虫と同じ姿のフライを作る。3つめの楽しみは投 げること。実はフライフィッシングはフライを魚のい るところまで届かせるのが難しい。横から見ているだ けでその人が上手か下手か、わかります。 私が初めて管理釣り場にデビューした日はひどかったです。仕掛けは完璧、道具は高級品。 キャスト(投げること)も公園で練習したし、楽勝楽勝!の、はずだったのに・・。引っかかる のは魚じゃなくて、草ばかり。公園で練習した時はハリはついていません。だから、OKだったけ ど、ハリを付けると周りの草木がすべて敵になる。水中にフライが入っている時間よりも陸上に ある時間の方が圧倒的に長い。ほぼ9割以上は陸上です。投げたら自分の背中に引っかかったり。 運良く水面にたどり着いても、ハリには枯れ草が刺さっていたり、糸が絡んで魚が見向きもしな い状態であったりする。初日は朝の7時から夜の7時まで12時間投げ続けていました。夕方にはな んとか50%は無事に水面に届かせることができるようになりましたが、完全にボウズ。これほど までに腹の立つことはありませんでした。少なくとも鹿児島で釣りをやっていた時には友人達に も一目置かれていた私がボウズなんですから・・・。ようやく3年経って多少マシになりました が、まだまだです。渓流に入ればそれほど必要ないのですが、池の場合は遠投する必要がありま す。これがとても難しい。遠投すれば必ずしも釣れるわけではないけど、やはり魚は遠くにいる のです。まあ、魚がどうのこうのというよりも、隣のオヤジより飛ばしたいのです。ゴルフのドラ イバーと一緒ですね。ゴルフという競技がボールを遠くに飛ばす競技ではないことは知りなが ら、ドライバー1本15万円かけて飛距離にこだわる。遠くに飛んだ方が次が楽になる。だけど本 音はいくつになっても、「オシッコが遠くまで飛んだ方が偉い!」と思うガキと同じなんです。 自分の想像する位置にキチンとキャストできて、それに魚が食いついたりすると、もう最高で す。そして、使っているフライ(疑似餌)を自分で作ったモノだったりしたら、もうそれはそれ は最高の気分です。開高健じゃないけど、最初の1匹がすべて。
はじめの頃は、キャッチアンドリリースのつもりだったのですが、釣っていると魚が 弱ってしまったり出血が多く死んでしまうこともあり、結局家に持ってかえることにな る時もあるんです。そういう場合はやはり神の恵みですから、ちゃんと食べてしまうわ けです。ニジマスの塩焼きやフライはけっこう美味しい。魚の印象は釣る釣り場の状態 にも依ります。これは海釣りでも同じだけど稲毛の浜よりも屋久島で釣れた魚の方が美味しく感 じるものです。成田の沼よりも白河の清流の方が美味しい魚のような気がする。だから高速飛ば して行っちゃうわけです。それで「めまい」ですから。ニジマスは非常に調理が簡単ですが、す ぐ味に飽きてしまいます。50cmぐらいのサイズも釣れることがあるので、それはスモークしてみ ました。いわゆる「スモークサーモン」を作るのです。燻煙はハム、サラミと同じですが、冷燻 と言って熱を逃がして煙だけつけるのです。レモンとケッパー、さらしタマネギで白ワインです ね。オー!なかなか美味しいじゃないの!!・・・と、いうことになってしまいます。結局、 「私の趣味は○○です」なんて言わない方が良いのかも・・・。
噛み合わせの勉強会を主宰している杉並の先生が患者さん向けに本を出しましたので、その出版記念の集まりが ありました。数人の歯医者の講演のあとで、実際に治療を受けた患者さんがお話しをしてくれました。 歯医者は患者さんのナマ の声を伺う機会はなかなかありません。 一人は北海道からおいでになった50代の男性です。噛み合わせに悩み、ドクター ショッピングの結果、最後は精神科に送られたそうです。「自分は精神病じゃない。噛み合わせがおかしいのだ!」と信じてい たそうです。HPで検索して、先生を探し当て、飛行機で新宿まで通ったそうです。もう一人は「噛み合わせがおかしい」と言う 理由で4回目の矯正治療を受けている30代の弁護士さんでした。顎関節の不具合を治して、その症状が消えてから矯正治療を開 始するのが望ましいのです。実際は・・。その場に居合わせた100名ほどの歯医者のうち95%はNMセオリーを知りません。そ れは仕方のないことではあります。咬合理論自体が崩壊してしまっている今、ある大学では「顎関節症と噛み合わせは関係あり ません」と学生に教えているのですから・・・。ハッキリ言って私が千葉で歯周病(歯槽膿漏)の治療を始めた頃よりもひどい 状況です。少なくとも歯周病は保険で請求することができましたから・・・・。