口呼吸と鼻呼吸・千葉県千葉市美浜区稲毛・稲毛海岸の歯科医・歯医者・かとう歯科

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2013.06

屋久島  皆さんお元気ですか?梅雨入りです。ちょっと早いような気が しますが、どうなんでしょう?先日、ひさしぶりに屋久島に行っ てきました。九州に梅雨入り宣言の出る前日にシャクナゲを見に 黒味岳まで行って来ました。鹿児島にいた11年のうちに釣りに 3回、山登りに3回、離島診療(公務)で1回訪れました。他界 した友人達と釣りに行ったのは30年前です。以前に「ニュース レター第8号」に屋久島の山登りを書きましたが、縄文杉を初め て見に行ったのは33年前です。今回はシャクナゲを見に行きま した。こちらに帰ってくる前年に家内と行く約束をしていたので すが、3週間入院することになり、約束を果たせずに千葉に帰っ てきてしまいました。毎年6月の開花シーズンになると、気には しつつも行かないまま25年以上経過してしまいました。今回、たまたま友人が誘ってくれたの で、夫婦2組で行くことになりました。

ひとこと その61 30年ぶりの屋久島

30年ぶりの屋久島  屋久島は今では非常に有名な観光地となってしまいました。世界自然遺産として登録されて20 年経ち、海外からも多くの人がやって来ます。1997年に公開された映画「もののけ姫」で木霊の住 む「苔の森」のモデルとして白谷雲水峡が有名になり、さらに訪れる人が増えたようです。そういう 人気絶頂の屋久島に行くことになった私にとっては「有名人になってしまった昔の恋人に、30年 ぶりに会う気持ち」でした。(笑)
 過去7回は船で行きました。鹿児島港から「フェリー屋久島」で4時間、トビウオやイルカと競 争しながら行く船の旅も良いものです。今回は飛行機で30分の旅。桜島、開聞岳を眼下に眺めつ つ36人乗りのプロペラ機での飛行でした。レンタカーを 借りて、まずは他界した友人達と釣りをした「山の瀬 フィッシングパーク」へ。ここには昔から「シドッチ上陸 地」の記念碑が建っています。イタリア人宣教師シドッチ はローマ教皇の命を受けて1708年に屋久島に上陸し、捕 らえられて江戸へ送られました。シドッチの訊問にあたっ た新井白石はその内容を「西洋紀聞」、「采覧異言」に著 しました。30年前、道具と餌を担いで突端まで歩いて行っ た磯は見えている山を二つ越えた先にあります。磯場まで 降りてみましたが、怖くてこれ以上行くことはできません でした。今から思えば、磯釣りは危険な遊び ですね。(笑)かなり手前ですが、ここで二 人の冥福と道中の無事をお祈りしました。

Au 13 julliet  1泊目は島の南側の尾之間にあるJRホテル に泊まりました。30年前、近隣の釣り宿に 泊まり、国民宿舎の温泉に入りに来ました。 その国民宿舎跡にJRホテルは建っています。 屋久島最南端の灯台の上に建ち、遠くに山の 瀬フィッシングパークが見えます。夕食は上 等なホテルの食事です。屋久島の焼酎をたく さん飲んだからか、夜中に目が覚めました。 波の音が聞こえるのでベランダに出てみると 満月が海に反射し、キレイです。何枚か写真を撮ってみました。
 翌朝4:30にガイドさんが迎えに来てくれました。約1時間車 に揺られ、淀川登山口まで行きます。標高約1360mここから往 復9時間、10キロの行程です。登山口で記念撮影。まずは足慣 らし、1時間ほどで淀川小屋に到着。山小屋があり、テントも 可能。トイレもありますが、暗くて臭い。女性登山客が多いん で長蛇の列です。今、屋久島は女性に大人気です。たいていガイ ドさんが同行していますので、1グループに1名は男性が居るは ずですが、それでも見かけるのは圧倒的に女性ばかりです。中に は若い女性もいますが、ほとんどは中高年。(笑)

シャクナゲ  ここから花之江河まで2.5キロ。今回の目的であるシャクナゲは花 之江河あたりからチラホラ見かけられます。30年前、シャクナゲ 登山に行き損ねて以来、花之江河は一面にシャクナゲが咲いている 桃源郷のイメージでしたが、残念ながら違いました。30年の間に 咲かなくなったワケじゃないようです。学生時代に同じルートを歩 いたことがあります。その時は船で宮之浦港に到着後、タクシーで 淀川登山口まで来て、淀川小屋に1泊。翌朝早くに黒味岳の横を通 り、宮之浦岳まで往復しました。帰りも登山口にタクシーに来ても らい、そのまま船で帰るつもりが強風で欠航となり、宮之浦に1泊 することになりました。その結果、今では某大学の教授になってい る男が、学生の分際で患者さんの予約を「すっぽかす」ことになり ました。さすがにこれはマズイので、いつも彼が世話になっている 病理学の教授に屋久島から電話をかけ、なんとか穏便に済ませても らうべく、頼み込みました。治療の担当教官は相当怒っていました が、なんとか卒業することができました。まあ、いろいろとユルイ時代の話です。

シャクナゲ  花之江河までやって来て、前回通過した時の映像を思い出しました。昔に比べ水の量が少ないで すけど、これは単純にここ1ヶ月の雨量が少なかったからのようです。花之江河を過ぎて、黒味岳 分岐から黒味岳山頂を目指します。距離は600mですが高低差は150m。けっこうハードな岩山登山 です。ここからはシャクナゲがたくさん咲いていました。途中、ヤクシカに会いました。ガスってい て、なかなか遠くを見わたすことはできませんでしたが、頂上の気分は最高です。時々雲の間から宮 之浦岳や近隣の山々を見ることができました。登りはたくさん写真を撮りましたが、帰りは雨が強 くなったのと、左足が痛くなってきて、撮影どころじゃなくなりました。なんとか花之江河まで辿 り着きました。ここに携帯トイレブースがあります。みなさんは携帯トイレを使ったことがあります か?実は私も初めてでした。30年前は「キジうち」で済ませても登山者の数が少なく問題はあり ませんでしたが、今の登山者数でみんなが「野グソ」をすると山が大変なことになります。(笑)バ イオトイレも良いでしょうが、費用の点からも簡便性からも携帯トイレがお薦めです。山では「自分 のゴミは持ち帰る」が基本です。子供が小さいとき、ドライブ中のトイレとして用意していました が、幸いにして一度も使うことなく、そのまま屋久島に持って行きました。持って行ったのは 「小」用でしたが、屋久島で「大小」用を追加購入して持って行きました。是非、車に常備しておい た方が良いと思いますし、行楽やハイキングにも携行をお薦めします。防災グッズとしても必須で しょう。 使った後はピッチリとフタをすれば無臭です。

 花之江河から淀川小屋まで行き休憩。残り1時間、足を引き摺りながら登山口までなんとか下山 できました。ガイドさんの手を借りずに済んでラッキーでした。30年前はガイド無しで登山しまし たが、さすがにこのメンツ(56~51歳)ではあまりに不安で、ガイドをお願いしました。逆に今 回の登山を決めた理由が「良いガイドさんがいるからいこう!」というお誘いでした。今回のガイ ドさんは友人の知り合いの親戚で、山岳捜索隊が編成されるときは「隊長さん」になるそうです。い ろいろとためになる話を聞きました。雨具の善し悪しで命が助かったり、下着の素材で低体温をお こしたり、ある有名メーカーの登山靴は靴擦れをおこすとか・・・。屋久島は森が深く、ヘリコプ ターによる回収ができません。ガイドさんは私とあまり変わらない体格なのですが、遭難者を担い で下山することもあるそうです。下山の途中、背中で絶命するすることもあるんだそうです。ここに 書くことを憚られるリアルな話も多く聞きました。今の中高年の登山ブームの陰で大変な思いをして いる人も多いんだなあと、痛感しました。山が好きで登山ガイドになったんでしょうが、年間200 日は荒川登山口から縄文杉への往復だそうです。縄文杉、大王杉、ウィルソン株を回るので、一番人 気の高いルートですが、 7~11月は超混雑が普通です。 混雑時には行列を作ってトロッコ道を歩 き、トイレに並び、満員のバスに揺られて往復する、まるで都会の延長のようなコースです。梅雨の 時期、春先は比較的空いているようですが・・・。あまりにも入山者が多く、世界自然遺産から外 れるんじゃないかという噂もあるようです。観光収入的には大問題でしょうが、入山者数の規制を 検討しなくちゃいけない時期に来ているんでしょう。縄文杉を見に行きたいと思っている方は「屋 久島世界遺産センター」のHPで「縄文杉快適登山日カレンダー」を是非御覧ください。まあ、そん なに好き勝手に休みを取れないとは思いますが、せっかくの屋久島ですから、気分良く行って来て いただけることを祈っています。現在、診療室では今回屋久島で私が撮影した写真を映しています。

ひとこと その62 箸の上げ下げまで・・・。

箸の上げ下げ  近頃夫婦二人だけで夕御飯を外食で済ます機会が増えてきました。仕事が終わった後なんで、そん なに遠くなくて、車で行けるところで、値段が高くなくて、飽きない店というと、ほとんどありませ ん。私が文句言わない数少ないお店の中で和食系は「大戸屋」になります。 大戸屋という店の存在は経営系のセミナーテープで知りました。「若い女性 が一人で和食を食べられる店」という話で、ずーっと興味があったのです が、なかなかチャンスがありませんでした。池袋で定食屋としてスタートし た大戸屋は、今ではサバはノルウェーで一番脂の乗った時期に一気に取って冷凍し、中国で加工、魚を焼く機械まで自社開発した・・・などなど、実際 に食べる前に店の情報でおなかいっぱいでした。
 千葉にまだ進出していないころ一人で行きました。たしかに女性の一人客 が多く「なるほど」と思いました。我々が行く店は食事の時間はいつも混ん でいます。夫婦二人なので相席の大きなテーブルに案内されました。女性一人もいましたが、男性一 人や夫婦が多く座っていました。暇つぶしに読む本を忘れたので、携帯をいじりながら周りを眺め ていました。特に注視していたわけじゃないんですけど、非常に気になることを発見してしまいまし た。同じテーブルにいる現在食事中の人の全員が箸の持ち方がまちがっていました。だいたい25〜 40歳ぐらいの年代です。一度気になると非常に気になります。家内にその話をすると、彼女も気に なっていたようです。さりげなく他のテーブルを眺めてチェックしてしまいました。家族で来ている らしいグループ2つがOKでした。変な箸の持ち方で食べる人を目の前で見る機会はあまりありませ ん。親も家族も普通でしたから。見てると箸からコンニャクを落としそう で、気になって気になってしかたありませんでした。(笑)

箸の上げ下げ  そういう私ですが、実は小学校3~4年まで箸を使っていませんでし た。父親が家で食事するときに洋食で使うフォークを使って食事していた んです。小さい頃に理由を尋ねたら「大学の合宿で、みんなが箸でチマチ マ取っているときに、一気に刺して取ってこれる」と答えたような記憶が あります。私の母親は甘い人でしたので、「箸を使いなさい!」なんてひと 言も口にせず、小さい頃からフォークだけで食事をしていました。あまり正 確に覚えていませんが、外食の時はどうしたんでしょうね?洋食しか食べな かったのかな。でも、フォークだけで日本の家庭料理を食べるって、けっ こう難しいんですよ。私の通っていた小学校は土曜日半ドンでしたが、お弁当を持参して食べること になっていました。当たり前のように箸ではなくフォークを持参しました。低学年の時は誰もバカ にする友達はいませんでしたが、4年ぐらいの時に、箸が使えないからフォークなんだろ!みたい な言われ方をしました。それまで「弁当にフォークは変!」という認識を持ったことがありません でした。家でも半数は(父親と私)フォークでしたからね。それで「ああ、もしかして、バカにされ ているんだ・・・」と思った程度です。それから弁当も家でも箸に変えました。ただ、箸を使うこ とに苦労した記憶はなく、すぐに自然と使えるようになりました。もしかしたら、小さい頃に箸の 使い方を覚えていたのかもしれません。大学に入り、歯科の実習をするうちに左手も同じように使 えると便利だと思い、箸を左手で使う練習をしました。それなりに食事できるようになりました が、実際には左手が必要な場面はありませんでした。今でも左手で普通に食事できます。(笑)
 ネットの記事によると30代女性で正しく箸を使える人の割合は約3割、40代や50代でも 30%台で、男性もほぼ同じ結果だそうです。ちゃんと箸を持てる人は年々減少しているそうです。
 うちのスタッフには箸の使い方をうるさく言います。私が年を取ったからと言うよりも、箸をちゃ んと使えないとその人の品位がさがる気がしてしまうからです。「まだ独身のこの女性が、将来、結 婚する相手の家族と初めて食事する時に減点されないで済むだろう!」と思う親心からです。(笑) だって、箸の持ち方だけで、上位3割に入れるんですよ。食事の作法はこれまたいろいろと難しいで すが、きれいに箸を使うだけでけっこうマシに見えます。それで玉の輿に乗れるなら、親も箸の持ち 方をもっと気にしても良いんじゃないかなあと思います。余計な御世話ですが・・・。(笑)

編集後記 今回の屋久島旅行のもう一つの目的はすでに鬼籍に入った釣友2人と行った場所を辿ることでした。以前、感傷旅行と題した 文に出てきた友達じゃない、もう一方の友達は長崎の出身です。私が「加藤」で 彼は「川口」なので、出席番号が近いんです。私より6 歳上で、釣り、ビリヤード、料理などの趣味が合いました。非常にバイタリティのある人で同級生から「スーパーマン」と呼ばれていま した。彼は茶道の免許皆伝でもあり、前の大学では自動車部に在籍していたそうで、自動車ラリーも好きでした。彼と2人で釣りに行く と、車のほとんど走っていない夜中の鹿児島の田舎道はラリーコースに変わります。まあ、彼の車で連れて行ってもらっているんで、文 句は言いませんでしたが、やはり、スーパーマンでした。彼を含めて5人で第一次屋久島釣り遠征に行ったのは大学6年の時です。釣り 場に行くのに車が必須だと思い、ホンダのシティという車長が短く5人乗りの車の所有者を無理矢理引き込み、鹿児島からフェリーに乗 せて、車持参で出掛けていきました。釣りがメインですが、せっかく屋久島に行ったのに、山の気配を感じないまま帰るのはもったい ないという私の意見で海抜約900mにある白谷雲水峡に行きました。今は屋久島観光で縄文杉と人気を二分する場所です。映画「ものの け姫」の中で木霊が出てくる場面のモデルとなりました。私はその2年前に工学部の友人と海抜0mから900mまで歩いて登りました。 登山道が別にあったのに、なぜか車が登る砂利道を延々歩いて登りました。釣り遠征で行った我々は砂利道をチンタラ時間を掛けて安 全第一で登り、ブラブラと雲水峡をめぐり、1時間ぐらい過ごしました。さあ帰ろうという時にスーパーマンは車の所有者からカギを奪 い取り、運転席に乗り込みました。私は運転者が変わったことに気付かず、後部座席に乗りました。走り出したらスピードが違う!今 ではキレイに2車線で舗装され、ガードレールもあるけど、30年前は一部にしかガードレールは無く、砂利道で轍が深く、車の底を擦 りながら、ホントに飛ぶように降りていきました。途中、「ザザッ!」と車が壊れるんじゃないかというほど底を擦ってもスーパーマ ンは「飛んだ方がダメージが少ないんだ!」と叫び、全くスピードを緩めようとはしませんでした。私は車輪が小さく、車高が異常に 高い車で屋久島に来たことを後悔していました。彼以外の搭乗者は知る限りの神仏に祈りながら、ひたすら座席やシートベルトにつか まり、時の過ぎるのを待っていました。無事に麓まで帰り着けたのは間違いなく「苔むす森」の木霊のお陰だと今でも思っています。
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